腑抜けども、悲しみの愛を見せろ
2007-07-18
監督 吉田大八出演 佐藤江梨子 佐津川愛美 永瀬正敏 永作博美
北陸の田舎町。両親の死をきっかけに、4年ぶりに女優を目指して上京していた澄伽(すみか)が帰郷する。
実家には実妹・清深(きよみ)と父の再婚相手の連れ子である兄・宍道(しんじ)、その妻・待子が暮らしている。
澄伽は家で女王のように振る舞い、妹を陰湿にいじめるが、宍道はそんな澄伽を野放しにしている。
所属事務所からクビを言い渡され、兄からは仕送りを続けられないと言われた澄伽は、東京に戻れない退屈さから、新進気鋭の映画監督にファンレターを書く。
思いの外、返事が返ってきて・・・
もう、タイトルがいいよね。
これで7割はいい映画だもん。
スキャンダルが先行しているけれど、実は佐藤江梨子を買っている。
積極的にではない、世間様の評価よりは高め、という意味合いで。
スタイルは抜群だけど、顔は今ひとつだし、演技だって上手いとは言えない。
でも自分の持ち味、武器である身体をいやらしくならない色合いで、かつ出し惜しみしない度胸のよさに感心するのだ。
今回もそう。
一歩間違えばまさに、佐藤江梨子そのものとも思える、彼女にしてみれば際どい役柄をパワフルに演じていて、もうこれは気迫負け。
天晴れとしかいいようがない。
自分が特別で選ばれた人間だと信じて疑わず、女優として上手くいかないのは周囲が自分の才能に気づかないから。
そんな勘違いを肥大化させた人間が澄伽。
彼女にスポイルされているのが兄。
一見兄と同様に見える妹は実は・・・と壮絶なラストの姉妹バトル。
最後のシーンがもうちょっと簡潔になっていれば言うことなしの大傑作。
清深が描いているという設定の漫画が相当効いている。
おかしくて滑稽で、でも逞しくて。
人類が滅亡しても、きっと彼女たちは生き残るんだろうなぁ・・・
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